「photography」―光の絵

「photography」―光の絵

写真は日本語ではその文字通り、

真実を写すメデイアと考えられていますが、

英語の「photography」は光の絵という意味を表しています。

その言葉の通り、元来写真は光を写しとることが意識されていて、

それくらい写真にとって光は命そのものです。

 

よく知られているのは「順光」、「斜光」、「逆光」。

しかし部屋に入ってくる光が近隣の建物や樹木に影響され、色かぶりする事もあります。

例えば、

赤いレンガの建物が隣にあると太陽光が反射して赤い光がこちらの室内に差し込むことになります。

室内の天井や壁、

そして床の色も反射して被写体に影響することも考えられます。

しかし、これらの原因があるから撮影に不向きではなく、

写真演出の一環として使用することも可能。

大切なのは「撮影環境をよく把握して使い込む」ことです。

 

また、気をつけなければならないのは、

自分が着ている洋服の色です。

撮影する際に、被写体に近づきすぎ服の白さがレフ板の役目を果たしてしまうことがあります。

プロカメラマンが黒やグレーなどの反射率の少ない落ち着いた色合いの洋服で撮影することが多いのは、そういう理由もあるからです。

 

「順光」は写真に色鮮やかさを与える

順光は被写体の正面から射す光のことで、

撮影する人が太陽を背にする状態。

色や形がはっきり出るのが大きな特徴です。

被写体の正面から広範囲で光が当たるため、

花、フルーツなど自体の色合いをはっきり表現したいときはよく使います。

ただし単色、純色(特に白色)などの物を撮影する場合は、光度が高くなりがちで写真に過加工のような不自然な印象を与えます。

また、順光の場合は立体感や奥行きが乏しくなり、のっぺりとした写真になりがちのため、ある程度写真慣れしないと扱いにくい角度の一つでもあります。

そして、順光は撮る人の手前側に影が落ちるので、被写体に近づいて撮影するときなどは、自分の影が被らないように気をつける必要があります。

光と位置と影を意識するだけでも、写真のクオリティはだいぶ上がります。 

「順光」の一番の特徴は、色が鮮やかに表現されること。

上手く使いこなす事によって、

思わず目を引くほど鮮明で華やかな写真を撮ることができます。

ただ被写体によって向き不向きが分れますのでそこは注意しましょう。

 

「斜光」は写真に質感と立体感を与える

斜光は斜めにあたる光のこと。

被写体の左右どちらか片側に影ができるので、立体感が表現しやすく、ドラマチックな雰囲気が出しやすい光といえます。

光と影のバランスがよいので、テーブルフォトの撮影に適して、

私自身が一番愛用する角度でもあります。

ただ、影が強くなりすぎると、力強い印象になってしまいせっかくの雰囲気がなくなる恐れがありますので注意が必要です。

後輩に教え込む際、

私はよく室内で自然光使うようにと口酸っぱく言います。

なぜなら、自然光を使用する場合は、光が分散されず、太陽の角度により同じ被写体でも異なる表情を見せて印象的な写真が撮りやすくなります。

斜光を撮る場合は、夏場は太陽の位置が高いので朝夕の時間帯のみ、

冬場は太陽の位置が低いので日中でも斜光で撮影するチャンスが多くなります。

天候、時間、場所などの条件によって自然光を使用することが難しい場合は

、真横から光があたるサイド光もあります。

サイド光も斜光と同様に立体感や質感を表現するのにむいています。

明暗がはっきりとした、メリハリのある描写が楽しめます。

 

但し、自然光でもサイド光でも、必ず室内の照明を消しましょう。一つの光源を意識するだけで、写真の質感は全く違います。

 

「逆光」は写真にやわらかい雰囲気を与える

逆光は被写体の後ろに太陽がある状態で、被写体の影が手前側に出てきます。

写真を撮るときに「逆光」はNGと思っている方が多いかもしれませんが、

それは主に人物を撮る場合になります。

逆光はふんわりとした柔らかい雰囲気が出しやすいため、

花や料理の撮影などにも適している光です。

とくに料理は逆光で撮影すると、みずみずしさやツヤ感が出せるため、

美味しそうに見せることができます。

また、薄い葉や花びらなどから透ける光はとても美しいです。

これらの光も透過光と呼ばれる逆光で、色鮮やかで透明感のある表現になります。

逆光で撮影する場合、人によって「暗い」というマイナス印象を持つ方も多く、だけどそれはあくまでも個人の感覚違いで、撮影側にとってこれぞ私が出したいイメージ!をアピールする必要もあります。もちろん、もし撮影の趣旨は被写体全体をはっきり表現して欲しいにもかかわらず、逆光で一部が影に消えてしまったら話は別になります。

 

逆光は逆光しか出せない表現力があります。

撮影する際に無理やり露出補正をプラスにする必要はありません。

被写体のシルエットが浮かびあがるような写真も逆光ならではの表現、使いこなせるとかなり面白い角度になりますので是非とも試してほしいです。

 文中にも書かせて頂きましたが、

同じ被写体、同じ角度でも光の使い方によって写真は異なる表情を見せます。

photography」―光の絵という言葉の通り、光は写真に命を与える、

少し意識するだけでワンランク上の写真を目指せますので是非やってみてください。

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